お読みくださり、ありがとうございます。成熟時代をたくましく生き抜くキャリア戦略をお伝えするヘルメスゼミ®のULTRA® Master Trainer、クロイワ正一です。
10年以上前(2013年4月)に教育系メディア「リセマム(ReseMom)」さんに提供した記事が2021年度から始まった「大学入試改革」をそのまま予言していると好評でしたので、ここに再編集して掲載させていただきます。
2013年3月15日、教育界を驚かすニュースが流れました。
「AO入試(現・総合型選抜)・推薦入試(現・学校推薦型選抜)を導入していない数少ない大学」の象徴的存在であった東京大学が、後期試験の後継として学校推薦型選抜入試の正式導入を発表したのです。
私が大学入試の多様化を察知し、『推薦・AO入試!超(ULTRA)マニュアル』(KKロングセラーズ、1999)という本を著したのは、2013年から遡ること14年前でした。
その後も総合型選抜(旧・AO入試)や学校推薦型選抜(旧・推薦入試)に関する多くの参考書、映像教材などの制作に携わってきたせいか、高校や予備校・塾、または大学合同説明会の主催者さまから、総合型選抜・学校推薦型選抜の生徒への対策講座やその指導法に関する教員研修の依頼を受けることが年100回ほどありました。
しかし、当時そうした機会で不可思議な質問を受けることも多くなりました。「私立大学では入学者の半分以上が総合型選抜、学校推薦型選抜など、特別選抜を経由した」といった報道が新聞紙面を飾り始めた2008年辺りからでしょうか、高校生、先生、保護者の方々から「総合型選抜や学校推薦型選抜で大学に入ると就職に不利なのですか」とか「総合型・学校推薦型で大学に入ると内定が取れないって本当ですか」などと問われる回数が増えてきたのです。
なぜそのような質問をするのか、理由を問うと、多くの方からこうした答えが返ってきます。「総合型選抜や学校推薦型選抜を経由した進学者は、一般選抜対策のような勉強をしていないから、学力レベルが低い。それゆえ、企業に倦厭される」と。
この、あまりにも乱暴かつ稚拙なロジックに対して、大学入試だけでなく大学生の就職活動支援や企業の採用面接官トレーニングにも携わってきた私は、当初は失笑しながら、こう対応していました。
「まともな企業の採用活動では、そのような履歴を問う余裕はありませんし、逆にそんな馬鹿馬鹿しい採用基準を持つ会社には入らない方がいいでしょう」と。
そう即答できた背景には、20数年間、さまざまな企業の人材採用・育成の支援に従事してきた経験から得たこうした知見がありました。
つまり、「企業が採用すべき学生を評価する基準は、そのようなモノサシではない。まして21世紀社会では、なおさらそうである」という確信があったのです。
次回(②)は、「総合型選抜・学校推薦型選抜経由の学生が就職活動で不利」という発言の危うさを、論理的かつ実証的に示します。ご期待ください。
以上
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
ヘルメスゼミ®には総合・推薦対策講座があります。。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
(ソウゴウスイセン・ドットコム)
コメントをお書きください